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仙腸関節痛とは?お尻の上や腰の片側が痛む原因と身体の動きの関係

「お尻の上あたりがズーンと痛む」
「長時間座っていると、腰の片側がつらくなる」
「立ち上がるときや寝返りで、骨盤のあたりに痛みが走る」

このような症状に悩まされていませんか?

腰痛というと腰の骨や筋肉に原因があると思われがちですが、腰と骨盤の境目にある「仙腸関節」が痛みに関係している場合もあります。
ただし、お尻の上や腰の片側が痛むからといって、必ずしも仙腸関節が原因とは限りません。
腰椎や股関節、周囲の筋肉など、さまざまな組織が関係している可能性があります。
今回は、仙腸関節の役割や痛みの特徴、身体の動きとの関係について、整体師の視点からわかりやすく解説します。

仙腸関節とは?骨盤を支える大切な関節

仙腸関節は、背骨の土台にある「仙骨」と、その左右に位置する「腸骨」をつなぐ関節です。

身体の中心に近い位置にあり、上半身から伝わる力を骨盤や下肢へ、反対に地面から伝わる力を上半身へと伝える役割を担っています。

仙腸関節は周囲を強い靱帯で支えられており、股関節や肩関節のように大きく動く関節ではありません。

その動きは非常に小さく、わずかな回旋や並進運動が生じるとされています。

仙腸関節は建物の免震構造のようなもの?

仙腸関節は、身体に加わる力を伝えながら骨盤の安定性に関係しています。
その働きは、建物の免震構造に例えられることもあります。
ただし、実際の仙腸関節は大きく動いて衝撃を吸収するクッションではありません。

強い靱帯や周囲の筋肉と協調し、安定性を保ちながら身体の動作を支える関節です。

仙腸関節の痛みは、なぜ起こるのか?

仙腸関節周辺の痛みには、さまざまな背景が考えられます。

① 繰り返される身体への負荷

重いものを持ち上げる作業や、同じ動作の繰り返しなどが、腰や骨盤周囲の負担に関係する場合があります。
ただし、負荷がかかったからといって、必ず骨盤がねじれたり、仙腸関節に炎症が起こったりするわけではありません。

② 妊娠・出産に伴う身体の変化

妊娠中や出産後には、ホルモンの影響や身体の重心、筋肉の働き方などが変化します。
こうした変化が、骨盤周囲の痛みに関係する場合があります。
ただし、出産によって骨盤が大きく開いたままになることが、すべての産後の腰痛の原因というわけではありません。

③ 関節や周囲の組織の状態

仙腸関節そのものや、周囲の靱帯などが痛みに関係することもあります。

また、炎症性の疾患が背景にある場合もあります。
安静にしていても強く痛む、夜間の痛みが続く、朝のこわばりが長いなどの症状がある場合は、医療機関で相談することが大切です。

ニューテーションとは?骨盤の前傾との違い

仙腸関節の動きを説明する際に使われる言葉に「ニューテーション」と「カウンターニューテーション」があります。

ニューテーションとは、腸骨に対して仙骨の上部が前方へ傾く相対的な動きのことです。
反対方向の動きをカウンターニューテーションと呼びます。
これは、骨盤全体が前傾・後傾する動きとは異なります。

また、これらは仙腸関節に生じる正常な微小運動であり、ニューテーションそのものが痛みの原因というわけではありません。
仙腸関節の動きを理解するうえでは大切な概念ですが、身体の外側からわずかな動きの異常を正確に判断することは容易ではありません。

仙腸関節痛と一般的な腰痛はどう違う?

仙腸関節に関連した痛みと、腰椎や筋肉に由来する腰痛は、症状が似ていることがあります。
例えば、腰椎の神経が関係する痛みでは、脚のしびれや筋力低下を伴う場合があります。

一方、仙腸関節に関連した痛みでも、お尻や太もも周辺に痛みが広がることがあります。
そのため、痛む場所だけで両者を区別することはできません。

医療機関では、問診や身体診察、必要に応じた画像検査などを組み合わせて評価します。
仙腸関節の痛みを疑う場合には、複数の疼痛誘発テストが参考にされることもありますが、それだけで確定診断できるわけではありません。
強いしびれや進行する筋力低下、排尿・排便の異常、発熱、転倒後の強い痛みなどがある場合は、整体よりも医療機関での評価を優先してください。

繰り返す腰痛には、さまざまな要因が関係しています

腰やお尻の痛みは、仙腸関節だけでなく、腰椎や周囲の筋肉、身体の動かし方など、さまざまな要因が関係している場合があります。

特に、慢性的な腰痛を繰り返している方は、痛む場所だけにとらわれず、股関節の動きや筋肉の働き方など、身体全体に目を向けることも大切です。

なみのり整体が慢性腰痛に対してどのような視点で身体を確認しているのか、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:慢性腰痛を繰り返すのはなぜ?整体師が身体のつながりから解説

なみのり整体が仙腸関節周辺の痛みで大切にしていること

なみのり整体では、痛みを感じている場所だけにとらわれず、身体全体の動きに目を向けています。
仙腸関節周辺に痛みがある場合も、骨盤だけを施術すればよいとは考えていません。

① 痛みの出る動作と身体全体の動きを確認する

まずは、いつから痛みがあるのか、どのような動作でつらくなるのかを詳しく伺います。
そのうえで、腰や股関節の可動域、骨盤周囲の筋肉の働き方、立ち上がりや前かがみなどの動作を、無理のない範囲で確認します。
同じ場所に痛みを感じていても、身体の状態は一人ひとり異なります。
だからこそ、特定の筋肉や関節だけに原因を決めつけず、全身のつながりを考えながら施術方針を組み立てています。

② 筋膜整体で身体の動かしやすさを引き出す

腰やお尻、股関節周囲の筋肉や筋膜を含む軟部組織に、無理のない範囲でアプローチします。
目的は、骨盤の骨を強制的に正しい位置へ戻すことではありません。
身体の緊張や動かしにくさに目を向け、日常動作をよりスムーズに行える状態を目指します。

③ 運動療法で身体を支える筋肉の働きをサポートする

当院では、筋肉を緩めるだけでなく、必要な筋肉を働かせることも大切にしています。
腰や骨盤周囲の動きには、お尻の筋肉や腹部の筋肉、股関節周囲の筋肉などが関係しています。
身体の状態に応じて、これらの筋肉を無理なく働かせる運動を取り入れ、立つ・歩く・かがむといった動作を支える力を高めていきます。

運動の内容や負荷は、痛みの程度や動作の特徴に合わせて調整します。

「緩める」だけでなく、「自分の力で動かせる身体をつくる」。

これが、なみのり整体が大切にしている考え方です。

仙腸関節周辺が痛むとき、日常生活で気をつけたいこと

痛みがあるときに、無理に骨盤をひねったり、強いストレッチを繰り返したりする必要はありません。
まずは、痛みが強くなる動作を一時的に調整し、できる範囲で身体を動かすことが大切です。
長時間同じ姿勢が続く場合は、ときどき立ち上がるなど、姿勢を変える機会を作ってみましょう。
また、痛みが続いている場合は、自己判断で「骨盤の歪みが原因」と決めつけず、医療機関での評価も検討してください。

まとめ|腰や骨盤の痛みを、身体全体から考える

仙腸関節は、背骨と骨盤をつなぎ、身体に加わる力を伝える大切な関節です。
その周辺の痛みには、関節や靱帯の状態だけでなく、腰椎や股関節など、さまざまな要因が関係している可能性があります。
大切なのは、痛む場所だけに注目せず、どのような動作で痛みが出るのか、身体全体がどのように動いているのかを考えることです。

なみのり整体では、筋膜整体と運動療法を組み合わせ、一人ひとりの身体の状態に合わせたサポートを行っています。

10年後も、今のように動ける身体へ。

腰や骨盤周囲の不調でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。