頚椎症・頚椎ヘルニアについて
頚椎は頭の重さ(約5〜6kg)を支えながら、日常のあらゆる動きを担っています。
スマホやパソコン作業、姿勢の崩れなどで猫背や巻き肩となって首が前に傾く時間が長くなると、椎間板や周囲の筋肉・靭帯に過剰なストレスがかかります。
首が15度前傾すると12kgの負荷が首にかかり、30度で18kg、45度で22kgへと負荷が増大します。
22kgともなると、8歳くらいの児童を首に乗せているのと同じ負荷となります。
その結果、椎間板が変形・突出し神経を圧迫することで神経が炎症を起こしたり、脊髄や神経根を圧迫することで頚椎症のしびれや痛みが発生します。
また、加齢による変性も要因の一つで、特に40代以降では発症リスクが高まります。
ところが、痛みや痺れが全くない60歳以上の頚椎を調べると、なんと85%以上の人に頚椎症が見つかって、7.6%は脊髄が圧迫されていた報告があります。
このことから、60歳以上の高齢者には大なり小なり頚椎症と診断されても、必ずしもしびれや痛みの症状が出るわけではないということがわかりました。
では、なぜ痛みが出るのか?
頚椎症、頚椎ヘルニアと診断されても、痛みが出る人と出ない人がいます。
その違いはなんなのか?
それは、神経に炎症が出ているか出ていないか。
首の神経を圧迫されていても、神経に炎症が出ていないうちはしびれや痛みにつながりにくいです。
では、なぜ神経に炎症が起きるのか。
それは、神経の中に通っている血管が圧迫されると血流が悪くなります。
血流が悪くなったところは、酸素が行き届きにくくなるので神経の組織が損傷されてしまいます。
その結果炎症反応が起きてしまい、炎症反応の度合いによってしびれや痛みの度合いが強くなります。
どうしたらしびれや痛みが良くなる?
そもそも、痛みやしびれを引き起こす圧迫の原因は普段の姿勢不良などが引き起こしていることがほとんどです。
それなら、猫背や巻き肩など頚椎症の原因になっている姿勢を改善することで頚椎症のしびれや痛みを改善できると思いませんか?
当院の施術は、症状の出ている首や肩だけを見るのではなく、姿勢不良を引き起こしている原因の筋肉も見ていきます。
猫背や巻き肩ではないにも関わらず、頚椎症や頚椎ヘルニアになってしまう方もいます。
その原因は胸郭の硬さにあります。
胸郭とは、胸椎、肋骨、胸骨によって構成される、胸部の骨格構造のことです。カゴのような形をしており、心臓や肺などの重要な臓器を保護する役割があります。また、呼吸運動にも関与しており、胸郭の動きによって肺が膨らんだり縮んだりします。
頚椎に何かしらの問題がある方は、ほぼ例外なく胸郭が固く動きません。

人の背骨は、このようにゆるいS字曲線を描いていますが、胸郭に当たる胸椎の部分が固く動きが悪いと、その上にある頚椎の動きに影響が出てしまいます。
猫背や巻き肩の方にストレートネックが多い原因がここにあります。
姿勢が悪くなくても、胸椎が硬いと頚椎に影響が出てしまうのには変わらなく、頚椎症の原因になっていることが多いのです。
当院では、この首の土台となる胸郭に柔軟性を持たせて首が動きやすい環境を作る施術をしていきます。
同時に、セルフケアで胸郭を柔らかくするためのストレッチや運動療法を指導しています。
頚椎症は炎症を起こさない体の環境づくりが大切です。
無料のカウンセリング、相談も承っていますので、お気軽にご相談ください。
それではまた!